ホステス等の報酬と給与の違いは?源泉徴収の計算と押さえるべきポイント
2026/02/02
ホステス等に支払う報酬や給与の管理は、お店の経営に直結する重要なポイントです。報酬か給与かで源泉徴収の方法や税務処理が変わるため、正しく理解しておかないとトラブルや余計な税負担の原因になります。本記事では、支払い側の立場から、ホステス等への報酬・給与の違いや源泉徴収の計算方法、押さえておくべき注意点を具体例とともにわかりやすく解説します。
目次
報酬か給与かの判断
まず、報酬(事業所得)、給与(給与所得)の判断基準について、過去に以下のような判例があります。
| 事業所得とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいい、これに対し、給与所得とは雇傭契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいう。なお、給与所得については、とりわけ、給与支給者との関係において何らかの空間的、時間的な拘束を受け、継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり、その対価として支給されるものであるかどうかが重視されなければならない。 |
昭和56年4月24日 最高裁判所第二小法廷 判決より一部抜粋
上記の判例を参考に、報酬か給与かの判断基準としては具体的に以下のようなものがあります。
| 報酬 | 給与 | |
|
契約形態 |
業務委託契約 |
雇用契約 |
| タイムカード等で勤怠の管理 | していない |
している |
| 時給で計算 | していない | している |
|
売掛金の回収責任 |
ホステス自身 | 店 |
ホステス等に支払う報酬・料金の源泉徴収の範囲
ホステス等に支払う報酬・料金として、所得税および復興特別所得税を源泉徴収しなければならない場合は、次に該当する場合となります。
1 バーやキャバレーの経営者が、そこで働くホステスなどに報酬・料金を支払う場合
2 いわゆるバンケットホステス・コンパニオン等をホテル、旅館その他飲食をする場所に派遣して接待等の役務の提供を行わせることを内容とする事業を営む者が、そのバンケットホステス、コンパニオン等に報酬・料金を支払う場合
(注)このバンケットホステス・コンパニオン等とは、ホテル、旅館、飲食店その他飲食をする場所で行われるパーティー等の飲食を伴う会合において、専ら客の接待等の役務の提供を行うことを業務とする人をいいます。
ホステス等に支払う報酬・料金の源泉徴収の計算
ホステス等に支払う報酬の源泉徴収の計算は以下の計算式で求めることができます。
(報酬-5,000円×計算期間の日数)×10.21%=源泉徴収税額
ここでいう「計算期間の日数」とは、営業日数や勤務日数ではなく、支払いの計算基礎となった期間の初日から末日までの日数です。
月払いの例
|
3月分の報酬750,000円、支払金額の計算の基礎期間3月1日から3月31日(31日間)営業日数25日間の場合 (750,000円-5,000円×31日)×10.21% =(750,000円-155,000円)×10.21% =60,749円 源泉徴収税額は60,749円になります。 |
※1円未満は切り捨て
日払いの例
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その日の報酬が15,000円の場合 (15,000円-5,000円)×10.21%=1,021円 源泉徴収税額は1,021円になります。 |
ホステス等に支払う給与の源泉徴収の計算
ホステス等に給与を支払う場合は、源泉徴収税額表を用いて計算します。月払いであれば月額表、日払いであれば日額表を用います。また、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与等は甲欄、その他の人に支払う給与等は乙欄を用います。
まとめ
ホステス等への支払いは、報酬か給与かによって源泉徴収税額の計算方法や、納期の特例の適用の有無が変わります。ホステス等への支払いが報酬か給与かを正確に判断し、正しく計算して期限内に納付し、適切な税務処理を行っていきましょう。
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