所得税法の雑損控除とは? 災害・盗難の損害を軽減できる制度を徹底解説
2026/03/02
自然災害の多い日本では、地震・台風・洪水などによる被害が毎年のように発生します。そんなとき家計の負担を少しでも軽くしてくれるのが、所得税法上の雑損控除です。この記事では、雑損控除の仕組みをわかりやすく解説します
目次
雑損控除とは
雑損控除は、災害・盗難・横領などによって生活に必要な資産が損害を受けた場合に、所得から一定額を控除できる制度です。
地震・台風・火災・害虫被害などの自然・人為災害も対象で、家財や住宅、自家用車などの損害が該当します。
控除を受けることで所得税・住民税の負担が軽減され、特に損害が大きい年ほど効果が大きくなります。
雑損控除の対象になる損害
雑損控除が適用されるかどうかは、以下の3つの観点で判断されます。
①損害の原因
• 地震・台風・洪水・落雷・雪害などの自然災害
• 火災・爆発などの人為的災害
• 害虫による異常災害
• 盗難
• 横領
※詐欺・恐喝は対象外
② 財産の所有者
• 納税者本人
• 生計を一にする配偶者・親族(総所得48万円以下)
③対象となる財産
• 住宅・家財・衣類・自家用車など生活に通常必要な資産
• 庭木・家具なども含む
※事業用資産、別荘、貴金属などの贅沢品は対象外
雑損控除の計算方法
雑損控除額は次の2つのうち多い方を採用します。
計算式①
(損害金額+災害関連支出の金額-保険金等の額)-(総所得金額等)×10%
計算式②
(災害関連支出の金額-保険金等の額)-5万円
• 損害金額:被害直前の時価を基に算定
• 災害関連支出:住宅の取り壊し費用、盗難被害の原状回復費用など
• 保険金等:損害保険金・損害賠償金など
雑損控除の申告手続き
雑損控除を受けるには確定申告が必須です。
必要書類
• り災証明書(災害の場合)
• 盗難届の受理番号(盗難の場合)
• 修繕費の領収書
• 保険金の支払通知書
申告のポイント
• 損害の原因・資産の種類・所有者の要件を満たしているか確認
• 補填金(保険金等)は控除額に大きく影響
• 災害減免法との比較も重要(所得1,000万円以下の場合は選択可能)
雑損控除と災害減免法の違い
災害減免法とは、住宅や家財の損害が「時価の2分の1以上」で、かつその年の所得金額が1,000万円以下の場合に、所得税を軽減または免除できる制度です。
雑損控除を使わない場合に選択できます。
• 雑損控除:所得控除として税額を軽減
• 雑損控除は損害の程度についての要件はない
• 災害減免法:所得税そのものを軽減・免除
• 所得1,000万円以下の人は、どちらが有利か比較して選択できる
まとめ:雑損控除は「生活再建のための税制」
雑損控除は、予期せぬ災害や盗難で生活に必要な資産が損害を受けたときの重要な救済制度となります。
対象要件・計算方法・必要書類を押さえておけば、確定申告で税負担を大きく軽減できます。
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