事業を始める場合、個人事業主として開業すべきか株式会社などの法人を設立すべきかは、様々な要因を考慮して検討が必要です。また、最初は個人事業主として起業し、規模が拡大してから法人を設立する場合も検討できます。そもそも、個人事業主、法人とは何なのか?個人事業と法人事業とは何が違うのか?個人と法人の違いから、それぞれのメリットデメリットについて説明していきます。
個人事業主と法人
個人事業主とは
個人事業主は法律関係の権利義務が事業主本人に帰属します。
事業から得られる収益も全て個人事業主のものであり、銀行から融資を受けても返済義務は個人事業主に全て帰属します。収益と費用の差額が全て個人事業主のもうけになります。
事業から得られる収益も全て個人事業主のものであり、銀行から融資を受けても返済義務は個人事業主に全て帰属します。収益と費用の差額が全て個人事業主のもうけになります。
法人とは
法人とは株式会社や合同会社など、法律上で認められた人格です。
この人格に権利義務を与えることによって、個人事業主と同じように法人名義で法律行為を行うことができます。法人名義で行った法律行為に伴う権利義務や収益費用は全て法人に帰属します。経営者は役員として法人の機関となり、法人のために仕事をし、法人の利益の中から報酬を受けとります。
この人格に権利義務を与えることによって、個人事業主と同じように法人名義で法律行為を行うことができます。法人名義で行った法律行為に伴う権利義務や収益費用は全て法人に帰属します。経営者は役員として法人の機関となり、法人のために仕事をし、法人の利益の中から報酬を受けとります。
個人事業主と法人のメリット
個人事業主のメリット
●登記手続きが不要
個人事業を始めるときは、税務署などへ事業に関する届出が必要ですが、登記は不要なため、登記にかかる費用が節約できます。また、廃業時にも解散、精算、結了などの登記、会計手続きが不要なため、事務負担が軽減されます。
●決算公告が不要
個人事業主は権利義務や収益費用は全て個人事業主一身に帰属するため、決算公告が不要です。自分の事業のことを法律上開示する必要はありません。
●経理、税務が比較的簡単
個人事業主は税務申告に関し、法人のように沢山の勘定科目内訳明細書や、税務調整をした税務申告書を何枚も作成する必要はなく、青色申告の場合、決算書は4枚、申告書は2枚で完成できます。また、その年の収益と費用の差額が直接に個人事業主の利益になるため、個人事業主本人について年末調整は不要です。
個人事業を始めるときは、税務署などへ事業に関する届出が必要ですが、登記は不要なため、登記にかかる費用が節約できます。また、廃業時にも解散、精算、結了などの登記、会計手続きが不要なため、事務負担が軽減されます。
●決算公告が不要
個人事業主は権利義務や収益費用は全て個人事業主一身に帰属するため、決算公告が不要です。自分の事業のことを法律上開示する必要はありません。
●経理、税務が比較的簡単
個人事業主は税務申告に関し、法人のように沢山の勘定科目内訳明細書や、税務調整をした税務申告書を何枚も作成する必要はなく、青色申告の場合、決算書は4枚、申告書は2枚で完成できます。また、その年の収益と費用の差額が直接に個人事業主の利益になるため、個人事業主本人について年末調整は不要です。
法人のメリット
●節税ができる場合がある
法人税の税率は一定であるため、法人所得が増加しても税率が超過的に上昇することはありません。このため、利益に対する法人税の金額を簡単に把握することができ、経営戦略が立てやすくなります。
また、法人は役員に報酬を払うことで、報酬を法人の費用として経理し、更に役員は法人から支給を受けた報酬から給与所得控除を受けられます。このように税金を法人と個人で分散することによって、税負担を軽減することができる場合があります。
●役員退職金が法人の費用になる
個人の場合は退職金は自分で積み立てなければなりませんが、法人の場合は会社が退職金を積み立てて、支給時には法人の費用になります。
●役員や従業員のための保険に加入できる
法人の役員に事故があった場合に備えて、又は従業員の福利厚生のために、法人名義で保険に加入することができます。保険料は全て法人が負担し、一定の金額は費用に計上できます。
●社会的信用が得られる
店舗を借りる時や受注を受ける時に法人契約が条件の場合があります。
また、従業員を募集する場合にも法人の方が応募が集まりやすいと考えられます。
法人は設立時に登記が必要で、決算公告も義務となっているため、個人事業主よりも社会的信用が高いと言えます。
法人税の税率は一定であるため、法人所得が増加しても税率が超過的に上昇することはありません。このため、利益に対する法人税の金額を簡単に把握することができ、経営戦略が立てやすくなります。
また、法人は役員に報酬を払うことで、報酬を法人の費用として経理し、更に役員は法人から支給を受けた報酬から給与所得控除を受けられます。このように税金を法人と個人で分散することによって、税負担を軽減することができる場合があります。
●役員退職金が法人の費用になる
個人の場合は退職金は自分で積み立てなければなりませんが、法人の場合は会社が退職金を積み立てて、支給時には法人の費用になります。
●役員や従業員のための保険に加入できる
法人の役員に事故があった場合に備えて、又は従業員の福利厚生のために、法人名義で保険に加入することができます。保険料は全て法人が負担し、一定の金額は費用に計上できます。
●社会的信用が得られる
店舗を借りる時や受注を受ける時に法人契約が条件の場合があります。
また、従業員を募集する場合にも法人の方が応募が集まりやすいと考えられます。
法人は設立時に登記が必要で、決算公告も義務となっているため、個人事業主よりも社会的信用が高いと言えます。
個人事業主と法人のデメリット
個人事業者のデメリット
●無限責任
個人事業主が資金繰りに窮し、借入の返済や買掛金の支払いに困った場合は、私財を売却してでも返済や支払の義務があります。
●社会的信用度が法人に比べて低い
設立登記や決算公告の必要がないため、一般的に社会的信用は法人に比べると低いと考えられます。このため、取引に算入できなかったり融資が受けられなかったりする場合があるかもしれません。
●生命保険料控除の制限がある
個人事業主がいくら多額の生命保険料を支払っても、所得税法上控除できる金額は12万円までです。
個人事業主が資金繰りに窮し、借入の返済や買掛金の支払いに困った場合は、私財を売却してでも返済や支払の義務があります。
●社会的信用度が法人に比べて低い
設立登記や決算公告の必要がないため、一般的に社会的信用は法人に比べると低いと考えられます。このため、取引に算入できなかったり融資が受けられなかったりする場合があるかもしれません。
●生命保険料控除の制限がある
個人事業主がいくら多額の生命保険料を支払っても、所得税法上控除できる金額は12万円までです。
法人のデメリット
●事務的手間が多い
設立登記、決算公告、税務申告、解散登記などは専門の知識を要し、一般的には専門家の支援が必要です。また、社会保険への加入義務があり、こちらの手続きも必要です。
設立登記、決算公告、税務申告、解散登記などは専門の知識を要し、一般的には専門家の支援が必要です。また、社会保険への加入義務があり、こちらの手続きも必要です。
個人事業主か法人で迷ったら
令和5年10月から、消費税のインボイス制度が始まるため、これまでのように、個人事業主で2年間、法人成りをして2年間の消費税の免税期間のメリットは利用しづらくなってしまいました。個人事業主か法人かは、節税の面だけではなく、様々な要因を考慮して判断する必要があります。
個人事業主か法人かで迷った場合でも、掛川総合会計事務所のスタッフが専門的立場から総合的に適格なアドバイスができます。ぜひご相談ください。
個人事業主か法人かで迷った場合でも、掛川総合会計事務所のスタッフが専門的立場から総合的に適格なアドバイスができます。ぜひご相談ください。