税理士法人掛川総合会計事務所

未成年者を役員を役員にすることは可能か?

お問い合わせはこちら

未成年者を役員を役員にすることは可能か?

未成年者を役員を役員にすることは可能か?

2025/08/18

中小企業の多くは家族経営であり、後継者として子供に任せるケースも少なくありません。しかし、子供が未成年の場合、その子供を取締役に就任させることは可能なのでしょうか?また、もし就任させることができる場合、役員報酬の支払いはどのように行えばよいのでしょうか。本記事では、未成年者を取締役にすることの可否について詳しく解説し、その際の役員報酬の取り扱いについてもご説明いたします。

目次

    会社法での欠格事由

    会社法では、取締役に就任できない「欠格事由」が定められており、これに該当する者は取締役となることができません。具体的な規定は会社法第331条に記されており、以下のようなものになります。

     

    1.法人であること

    2.会社法等の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者

    3.前号に規定する法律(会社法等)の規定以外の法令の規定に違反し、禁固以上の刑に処せれ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行中の者を除く)

     

    法人を除く場合においては、一定の罪を犯した者は株式会社の取締役に就任できないとされています。一方、未成年者は取締役の欠格事由には該当しないため、法律上は未成年者でも取締役になることが可能ということになります。

    役員就任には登記が必要

    未成年者が取締役になれる場合でも、役員に任命する際には就任登記が必要です。もし就任登記ができない場合は、実質的に取締役としての役割を果たすことは難しくなります。

     

    取締役の就任登記に必要な添付書類のひとつに「印鑑証明書」があります。就任登記の際には、就任承諾書に実印で押印し、その印鑑証明書を添付して法務局に提出します。その実印ですが、市区町村では15歳以上でないと登録・印鑑証明書の発行ができません。以上のことをまとめると

    ・印鑑証明書を発行できる未成年者であれば取締役になれる

    ・印鑑証明書を発行してもらえない未成年者の場合、登記手続上、印鑑証明書を法務局に提出する

    必要がなければ取締役になれる

     ということになります。

    印鑑証明書が不要な場合

    15歳未満の未成年者で、印鑑証明書を発行できない場合でも、一定のケースでは就任登記に印鑑証明書が不要となることがあります。例えば、取締役会を設置している会社の場合、取締役の就任時に取締役の印鑑証明書を提出する必要はありません。取締役会を設置している会社においては、代表取締役には印鑑証明書の提出が求められますが、平取締役については認印で差し支えありません。

    しかしながら、会社法では取締役会の設置義務が規定されていないため、すべての会社が取締役会を設置しているわけではありません。実際、従業員数が21人から50人の規模の会社においては、約6割の企業が取締役会を設置している状況です。未成年者であっても役員の任命は法律上可能ですが、実務的には未成年者が役員になることは難しいと考えられます。

    監査役への任命

    取締役会がなく、15歳未満の未成年者であっても、「監査役」であれば印鑑証明書の提出が不要なため、就任することが可能です。ただし、監査役は企業の財務や経営の監査を担当するため、未成年者が十分に業務を遂行できるかどうかが重要となります。また、未成年者を監査役に任命する場合には、知識面や経験面での親族などのサポートも必要となるでしょう。したがって、未成年者であれば誰でもよいわけではなく、実務を適切にこなせる能力を持つ者であることも重要です。

    役員報酬の支払い

    ここまで未成年者を取締役にすることは可能であると話をしてきましたが、「税務上認められるか」はまた別の話になります。10歳や12歳の子供が会社の実態を把握し、取締役としての業務を適切に遂行できるかどうかには疑問が残ります。実際、子供を役員に就任させる行為は、節税や場合によっては脱税を目的とするケースが少なくありません。これは、子供に役員報酬を支払っても、会社から親へ支払われたものと見なされる可能性があるためです。未成年者を取締役に選任する際には、実際に取締役としての役割を果たせるかどうかを見極めた上で、適切な役員報酬を設定することが重要です。

    まとめ

    未成年者を会社の取締役に就任させることは、法的には可能であるものの、実務上の制約や注意点が多く存在します。特に、印鑑証明書の発行制限や役員報酬の適正な設定については、慎重に対応しなければ税務署から否認されるリスクもあるため、十分な準備と専門的な助言が不可欠です。未成年者を役員に迎える際は、法的な側面だけでなく、実務上の運用や税務面も考慮しながら、適切な手続きを進めることが重要です。適切な対応を心がけ、会社運営の円滑化とリスク管理に努めましょう。

    監修 石川勝也税理士

    東海税理士会掛川支部所属/税理士登録2004年(平成16年)/税理士登録番号 99199/大学卒業後、会計事務所に入社し税理士を目指す。/税理士試験合格科目:簿記論、財務諸表論、法人税、消費税、相続税/2005年独立開業/2009年税理士法人掛川総合会計事務所を設立/2023年代表社員に就任。 

    ----------------------------------------------------------------------
    税理士法人掛川総合会計事務所
    436-0022
    静岡県掛川市上張202
    電話番号 : 0537-24-4607
     

    御前崎支店
    437-1612
    静岡県御前崎市池新田3946-8
    電話番号 : 0537-86-9788


    掛川市で税務会計を総合的に支援

    ----------------------------------------------------------------------

    当店でご利用いただける電子決済のご案内

    下記よりお選びいただけます。