居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例
2025/05/07
転勤などのライフスタイルの変化によってマイホームを売却するケースがあるかと思います。マイホームを売却したときの売却益に対しては所得税・住民税が課税されます。ただし、マイホームの売却益に対して課税されてしまうと次に購入するマイホームの購入原資が減ってしまい、住み替えに大きな影響がでてきます。したがって、マイホーム需要を喚起する目的から税制上の特例が設けられています。今回は居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例について解説していきます。
目次
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例の内容
マイホーム(居住用財産)を売却したときに出た売却益は譲渡所得となります。通常、この譲渡所得には所得税と住民税がかかります。しかし、この譲渡所得に課税してしまうと次に購入するマイホームの購入原資が減ってしまい、住み替えに大きな影響がでてきます。そのため、譲渡所得から所有期間の長短に関係なく最高3,000万円まで控除ができる特例があります。これを居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例といいます。
なお、マイホームを売却した場合の譲渡所得は売却価格から取得費(注)を控除した金額から3,000万円を限度として特別控除を控除し、特別控除後の金額がゼロとなれば、譲渡所得に税金はかかりません。
(注) 取得費は建物の減価償却費控除後の金額になります。
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例を受けるための要件
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例を適用するには、次の要件を満たさなくてはなりません。
① 売った資産は、下記のイからハまでのいずれかに該当する資産であること。
イ 現に自分が住んでいる家屋、以前に住んでいた家屋(以前住んでいた家屋の場合は住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る場合に限ります。なお、その家屋は、住まなくなった日以後、どのような用途に使用してもかまいません。)、その家屋とともに売ったその敷地や借地権
ロ 上記イの家屋を取り壊した場合のその敷地で、次の2つの要件すべてに当てはまるもの。
(イ) その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
(ロ) 家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。
ハ 家屋が災害により滅失した場合のその敷地で、災害があった日又は住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売るもの(これらの土地の場合は、住まなくなった日以後、どのような用途に使用していてもかまいません。)
② 一定の年にこの特例(被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例によりこの特例の適用を受けている場合を除きます。)若しくはマイホームの譲渡損失についての損益通算等一定の特例の適用を受けていないこと。
③ 親子や夫婦など特別の関係がある人(他、生計を一にする親族、家屋を売った後その売った家屋で同居する親族、内縁関係にある人、特殊な関係のある法人など)に対して売ったものでないこと。
3,000万円の特別控除の特例の注意点
(特定増改築等)住宅借入金等特別控除又は認定住宅新築等特別税額控除については、入居した年、その前年または前々年に、このマイホームを売ったときの特例の適用を受けた場合には、その適用を受けることはできません。また、入居した年の翌年から3年目までのいずれかの年中に、(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の対象となる資産以外の資産を譲渡し、この特例の適用を受ける場合にも、(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできないので注意が必要です。
3,000万円の特別控除の特例と特定の居住用財産の買換えの特例との関係
特定のマイホーム(居住用財産)を、令和7年12月31日までに売って、代わりのマイホームに買い換えたときは、一定の要件のもと、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができます(譲渡益が非課税となるわけではありません。)。これは居住用の不動産の所有期間が10年を超え、居住期間が10年以上の場合に、居住用の不動産を売却した金額より買い換えたマイホームの購入金額の方が大きければ、買い替えの際、売却益に対する譲渡所得税等は課税されず将来に繰り延べできる制度です。
一定の要件を満たしていれば、譲渡所得には、3,000万円特別控除や特定居住用財産の買換え特例が適用されますが、併用は認められていません。マイホーム(居住用財産)の買い替えで3,000万円超の利益が出るケースであり、かつ、買い替えた家の売却予定がない場合、特定の居住用財産の買換えの特例を適用するメリットは大きくなるのでぜひご検討ください。
まとめ
今回は居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例について説明させて頂きました。自宅を売却される理由も様々あるとは思います。この特例により売却益に対する課税が軽減できれば、売却金額のうち次に購入するマイホームの購入資金に充てることができる金額を増やすことができます。
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