税理士法人掛川総合会計事務所

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所有権移転リース取引の
要件について解説します

所有権移転リース取引の要件について解説します

2023/12/11

リース取引はファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類することができます。また、ファイナンス・リースでは所有権移転リースと所有権移転外リースに分けることができます。今回は所有権移転リースに該当する要件について解説していきます。

1.リース取引の分類

リース取引を会計処理するにあたり、そのリース取引がどの分類に該当するのか把握する必要があります。上図より、リース取引はファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分けられます。ファイナンス・リースの判定方法は⑴ノンキャンセンラブル、⑵フルペイアウトをいずれも満たす場合に該当します。オペレーティング・リースはファイナンス・リース以外の取引のことをいいます。

それでは、ファイナンス・リースの要件である⑴、⑵について以下で説明していきます。.

 

⑴ノンキャンセンラブル

リース期間中に中途解約のできない契約、または中途解約可能であっても多額の違約金の支払いが必要で実質的に解約不能である場合。

 

⑵フルペイアウト

借手がリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受し、かつ、物件の使用に伴うコストを実質的に負担することとなるリース取引。

 

ファイナンス・リースはさらに所有権移転と所有権移転外に分類することができます。それぞれの違いを確認します。

 

・所有権移転リース

リース契約期間終了後、物件の所有権は借り手に移転します。次の要件に該当するものが所有権移転リースに分類されます。

 ・所有権移転条項付リース取引

 ・割安購入選択権付リース取引

 ・専属使用のリース取引

 ・リース期間が著しく短いリース取引

 

・所有権移転外リース

リース契約期間終了後、物件の所有権は借り手に移転しないのでリース会社に返却することになります。

 

それでは、所有権移転リースの要件について項目毎に詳しく説明していきたいと思います。

2.所有権移転条項付リース取引

リース期間終了の時又はリース期間の中途において、そのリース資産が無償又は名目的な対価の額で賃借人に譲渡されるものであること。

3.割安購入選択権付リース取引

賃借人に対し、リース期間終了の時又はリース期間の中途においてリース資産を著しく有利な価額で買い取る権利が与えられているものであること。

 

・基本通達7-6の2-2より

リース資産の購入選択権(リース資産を買い取る権利)の行使価格が賃借人にとって著しく有利な価額である場合、賃借人がその権利行使をしてリース資産を買い取ることが予定されていると認められることから、リース期間に応じた償却をするのではなく、通常取得される資産と同様に償却を行うことになります。

 

・著しく有利な価額とは?

「著しく有利な価額」とは、購入選択権の行使価格がその行使時におけるリース資産の時価と比して著しく低い場合のその行使価格をいうものとされますが、契約時にそのリース期間終了時の時価を算定することが実務上困難な場合も少なくないとされています。

そこで、「著しく有利な価額」に該当するかどうかの判定に際しての一種の簡便基準として、賃貸人がリース資産をそのまま事業供用するものと仮定した場合の定率法により計算したリース期間終了時の未償却残額相当額を権利行使時の時価とみなし、当該未償却残額相当額以上の金額を購入選択権の行使価格としている場合には、原則として、「著しく有利な価額」に該当しないものとすることとしています。

未償却残額がそのリース資産の取得価額の5%相当額を下回る場合には、5%相当額を下限としています。

4.専属使用のリース取引

リース資産の種類、用途、設置の状況等に照らし、そのリース資産がその使用可能期間中賃借人によってのみ使用されると見込まれるものであること又はそのリース資産の識別が困難であると認められるものであること。

 

・基本通達7-6の2-3より

建物、建物附属設備又は構築物は、賃借人にとっては必須的な事業用資産として専属的に利用するものであるとともに、賃貸人が賃借人の使用場所から撤去して転貸することが事実上不可能と認められるもので、リース取引の当初から返還不能又は返還を予定されないものであることから、これらの資産を対象とするリース取引は該当することとしています。

ただし、例えば、建設工事等の用に供する簡易建物や広告用の構築物など、通常移設することを常態とするため移設が容易に行い得るような構造になっているものは、専属的に利用するものとはいえないので、除くこととしています。

専用機械装置等は、賃借人においてのみ使用されると認められるものであり、その使用可能期間を通じて専属して使用され、賃貸人がその機械装置等の返還を受けても、再び他に賃貸又は譲渡することが困難であることから、このような専用機械装置等を対象とするリース取引は、所有権移転外リース取引に該当しないことを明らかにしています。

 

・基本通達7-6の2-6より

賃貸人と賃借人とのリース資産の管理方法に差異はあるとしても、その両者によって、そのリース資産の性質及び使用条件等に適合した合理的な管理方法によりリース資産が特定できるように管理されているかどうかにより判定することを明らかにしています。

例えば、建設工事の仮設資材は、賃借人における使用又は消費の状況からみて、通常はリース資産の特定が不可能と認められ、このようなものを対象とするリース取引は、「当該目的資産の識別が困難であると認められるもの」に該当するものと考えられます。

5.リース期間が著しく短いリース取引

リース期間がリース資産の耐用年数に比べて相当短いもの(賃借人の法人税の負担を著しく軽減することになると認められるものに限る。)であること。

 

・基本通達7-6の2-7より

所有権移転外リース取引の対象となるリース資産については、賃借人において、リース期間定額法により償却限度額の計算を行うこととされており、結果として、毎月の支払リース料相当額を損金算入することが可能となっていますが、仮に、リース期間がリース資産の耐用年数よりも相当短いリース取引を行った場合に同様の処理を認めるとすれば、賃借人にあっては、他の資産に適用される償却方法によって減価償却を行う場合に比して損金の前倒し計上が可能となります。


このように、リース期間がリース資産の耐用年数に比して相当短いリース取引について、リース期間定額法による償却計算を認めると課税上の弊害が生じる場合があるため、そのリース取引の経済的実質に応じ、所有権移転外リース取引には該当しないものとされています。

この「相当短い」とはどの程度であるかを、次の図より計算される年数を下回る期間かどうかにより判定します。

6.まとめ

本記事では所有権移転リースの要件について説明してきました。所有権移転リースの要件に該当する判定方法には簡単に計算できるものから判断に迷ってしまうものなどがあります。税務会計や相続で何かお困りごとがございましたら掛川総合会計事務所のスタッフが専門的な立場からアドバイスさせていただきます。是非お気軽にご相談ください。

(参考:国税庁HP「5 リース資産の償却等」より)

 

 

 

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