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定額減税と住宅ローン控除は併用できる?給付される場合についても解説!

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定額減税と住宅ローン控除は併用できる?
給付される場合についても解説!

定額減税と住宅ローン控除は併用できる?給付される場合についても解説!

2024/07/31

 2024年6月から導入された定額減税ですが、住宅ローン控除を受けている方は減税の恩恵を受けられないと不安に感じている方も多いと思います。

 

 この記事では定額減税の概要及び住宅ローン控除との併用ができるかを解説し、具体例によるシミュレーションをおこないます。

 具体的な仕組みや計算方法についても解説するので、住宅ローン控除を受けている方や経理を担当している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

    定額減税とは

    2024年6月から定額減税がスタートしました。

    制度の概要や計算方法について解説をいたしますので、給与計算をおこなっている方やいくら控除されているのか興味がある方は、それぞれ確認してみてください。

    定額減税の概要

     物価上昇の影響を受けて、政府が国民の手取り額を増やすためにおこなわれた施策です。

    所得税と住民税から減額をおこなうことで、国民の手取り額が増えたことを実感してもらう狙いがあります。

     

     一度にまとめて引かれるわけではないので、減税の上限に到達するまで毎月の手取り額が増加します。

    給与明細には定額減税額を明記しなければならないので、給与明細を見ればいくら減税されたかを確認することが可能です。

    定額減税の計算方法

     定額減税は、ひとり当たり4万円(所得税3万円+住民税1万円)の減税が受けられます。

    ※合計所得金額が1,805万円以下の方しか減税を受けられない点には、注意が必要です。

     

     同一生計配偶者や扶養親族がいる場合は、被扶養者の給与からまとめて減税されます。

    たとえば、専業主婦(主夫)の配偶者と子どもが二人いる場合は、16万円(所得税12万円+住民税4万円)の減税が可能です。

     

     この上限額に達するまで毎月の給与から定額減税がおこなわれる点は、理解しておきましょう。

    定額減税と住宅ローン控除の併用は可能?

     住宅ローン控除を利用していて定額減税が適用される前から大幅な減税を受けている方は、全額引ききれないと感じている方も少なくありません。

     そのような方のためにも定額減税と住宅ローン控除は併用できるか、引ききれなかった場合はどうなるかについて解説します。

    住宅ローン控除から適用されるため併用は可能

     所得税の計算では住宅ローン控除の計算をしてから、定額減税の減税額を控除するためどちらの制度も併用することが可能です。

     先に住宅ローン控除から計算されるため、定額減税の影響で住宅ローン控除の額が少なくなってしまうことはありません。

     住宅ローン控除と同様に節税効果のあるふるさと納税についても、定額減税より先に所得税を計算されているので安心して制度を利用しましょう。

    定額減税で引ききれない方は「調整給付」が適用

    所得金額や扶養人数、住宅ローン控除の金額によっては、定額減税額を1年ですべて引ききれない場合もあります。

    そのような方には内閣官房のホームページにて、調整給付をされることが記載されています。

    定額減税額を一年ですべて引ききれない場合

     個人住民税が課税される市区町村から給付額を算定したうえで、当初給付か不足額給付がおこなわれるので各自治体に確認してみましょう。

     調整給付は1万円単位で「切り上げて」給付される場合もあるので、詳細は各自治体にてご確認ください。

    定額減税のシミュレーション

     所得税の定額減税と住宅ローン控除を併用するパターンを、具体例を使って計算します。

     

    ●家族構成 3人家族(被扶養者+同一生計配偶者+16歳未満の扶養親族1人)

    ●昨年末の住宅ローン残高 3,500万円(省エネ基準適合)

    ●年収 700万円

    ●所得税30万円

     

     上記の例では、年末のローン残高(3,500万円)×0.7%で住宅ローン控除は最大24.5万円となります。

    住宅ローン控除のみが適用される場合は、年末調整でこの24.5万円が還付されます。

    この計算に定額減税が併用されるため、さらに所得税9万円(3万円×3人)の控除が可能です。

    住宅ローン控除で引ききれなかった所得税5.5万円(30万円-24.5万円)から、定額減税分の9万円を控除します。

     控除しきれない3.5万円(9万円-5.5万円)は、調整給付として支給されます。

    1万円未満の金額は切り上げて支給されるため、4万円の調整給付になると思われますが、詳しくは各自治体にお問い合わせください。

    まとめ

     この記事では定額減税の概要や住宅ローン控除と併用ができるかを解説し、具体例によるシミュレーションをおこないました。

     定額減税制度は、毎月の手取り額を増やすために導入された制度です。

     定額減税で引ききれなかった金額は、市区町村から調整給付されることが決定しています。

     弊所の所在地である掛川市ではホームページにて、定額減税を引ききれないと見込まれる方に確認書が郵送されることが記載されています。

     調整給付の対象になると思われる方で気になる場合は、お住いの市町村のホームページや役場の担当課で確認するのもよいかもしれません。

     申請方法を確認して、定額減税の恩恵を確実に受けられるようにしましょう。

    監修 石川勝也税理士

    東海税理士会掛川支部所属/税理士登録2004年(平成16年)/税理士登録番号 99199/大学卒業後、会計事務所に入社し税理士を目指す。/税理士試験合格科目:簿記論、財務諸表論、法人税、消費税、相続税/2005年独立開業/2009年税理士法人掛川総合会計事務所を設立/2023年代表社員に就任。 

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