税理士法人掛川総合会計事務所

知っておきたい資本金の重要性と金額設定

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知っておきたい資本金の重要性と金額設定

知っておきたい資本金の重要性と金額設定

2024/10/21

 資本金は、企業の設立や運営において非常に重要な要素です。これは企業の信用や成長性の指標となるだけでなく、経営者にとっても大きな意味を持っています。本ブログでは、資本金の役割、増額のメリット・デメリット、さらには企業経営に与える影響について詳しく探っていきます。これを通じて、資本金の重要性を再認識し、より良い経営判断につなげる情報を提供していきたいと思います。皆さんのビジネスライフをサポートするための基礎知識を一緒に学んでいきましょう。

 

目次

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     資本金とは、会社の設立や新規事業の立ち上げ、あるいは増資によって株主や投資家の出資者から会社に対して支払われる資金のことを指します。会社を評価する際の指標として広く使われており、財務力や信用力を表す代表的な指標になります。借入とは異なり返済の必要のないお金であり上場企業だけでなく非上場企業でも公開される情報となります。資本金が多いことで「事業の規模が大きく、安定した会社であり安心できる」という印象を与えることができるので企業のホームページ等に記載されることも多く、皆様も日ごろ目にすることが多いのではないでしょうか。

     

     

    資本金の重要性

     

    ◎会社の財務力・信用力の指標となる

     

     上記でも述べたように資本金は会社の財力や信用力を表す指標となります。資本金が多いことで、借入金の返済能力・利子の支払能力、人材の雇用・仕入・設備投資に使える資金力・倒産に対する備えがある、といった状態を表すことができます。そのような面から「取引をする際の与信調査」や、「銀行からの借入」といった場合に会社の信用を得やすくなります。

     

     

    ◎返済義務のない運転資金

     

     また、企業の運営資金として利用され、企業の初期の成長を支える重要な資源となります。借入などの返済義務がある資金ではなく、会社が自由に使える運転資金として重要なものになります。

     

     

     

    資本金の設定の仕方

     会社設立の際に資本金の額はどのように設定するのがよいでしょうか?1円からでも株式会社の設立は可能といわれてはおりますが、以下では資本金の額の決め方について説明していきます。

     

     

    ◎3~6か月の運転資金を考慮して設定

     

     会社設立当初は、事業経営が軌道に乗らず、売上が発生しないケースも考えられます。経営が想定通りに進まないことも想定しつつ、3~6か月の会社の運営に必要な運転資金を資本金として設定することが目安とされています。資本金を少なく設定し、資金繰りが悪化してしまった場合は借入に頼らざるを得ず負債増加のリスクが高くなります。借入をして自己資本比率が減少し、信頼性に響くことのないように最初の資本金設定が重要になります。

     

     

    ◎税金への影響を考えて設定(消費税はインボイスの登録の有無を考慮)

     

     法人住民税の均等割は資本金1,000万円を境目にして変わります。資本金が多いことで、信用性があり運転資金も確保できることができますが、一方で資本金が多いことで負担になる場合もあるので注意が必要です。また、会社を設立するとインボイスの登録をする必要がない場合、設立当初最大2年間は消費税の納税義務の免除を受けることのできる場合がありますが、資本金が1,000万円以上であるときは納税義務が免除されなくなってしまいます。

     

     

    ◎経営に必要な許認可の要件に応じて設定

     

     許認可が必要な業種の中には最低限必要な資本金の額が決まっているものがあります。例えば、一般建設業許可では自己資本500万円以上、もしくは500万円以上の資金調達能力を有することが必要となります。他には有料職業紹介事業では資本金500万円以上、一般労働者派遣事業では2,000万円以上などがあります。会社で必要な許認可を得るための要件を確認し資本金を設定することも必要となります。

     

     

    資本金を増額するメリット・デメリット

    資本金を増やすことで会社の資金調達ができるだけでなく、会社の信用度が上がるというメリットもあります。取引先からの信用も上がるため事業の新規開拓がしやすくなります。デメリットとしては既存株主の持株比率低下(株主の影響力がかわる)や税金の増加(資本金が一定の金額を超えた場合に納税義務が課される場合など)が考えられます。

     

     

    ◎メリット

     

     ・返済義務のない資金の調達

     

     ・社外からの信用度があがる

     

     

    ◎デメリット

     

     ・株主の影響力が変わる

     

     ・税金が増える可能性がある

     

     

     

    おわりに

     資本金とは、会社経営の元手となる資金です。会社の安定性や信頼性の指標にもなり、会社の外部からも注目される重要なものです。少額な資本金でも株式会社の設立は可能ですが、初期の設備資金や運転資金としても十分な金額を用意する必要があるでしょう。資本金が少ないことで取得できない許認可があること、資本金が多いことで増加する税金があることも理解したうえで資本金の設定をしていく必要があります。新規で会社の設立をする場合はもちろんですが、既存の会社であっても今後の方針に合わせて資本金を考えることが重要になるでしょう。

     

     

    監修 石川勝也税理士

    東海税理士会掛川支部所属/税理士登録2004年(平成16年)/税理士登録番号 99199/大学卒業後、会計事務所に入社し税理士を目指す。/税理士試験合格科目:簿記論、財務諸表論、法人税、消費税、相続税/2005年独立開業/2009年税理士法人掛川総合会計事務所を設立/2023年代表社員に就任。 

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